ヒッポファミリークラブメンバーの4人の若者が、それぞれの留学体験、言葉の習得などにについて語る座談会「ボクらの留学」。第1回が4/26に開催されました。メンバーは広島・福岡にそれぞれ住んでいるこの4人。
- イチ(大学院生):6年前タイへ高校留学
- ソラ(大学1年生):3年前ロシアへ高校留学
- こゆちゃん(高校2年生):今年3月までフィンランドへ高校留学
- シータ(高校2年生):今年夏アメリカへ留学予定
4人が全部で12か国の言葉を使った自己紹介から始まった40分間。
あっという間で、時間が足りないくらい、濃密な話を繰り広げてくれました。
その一部をご紹介します。
自分にとってヒッポとは?
4人で12個の多言語で自己紹介、凄かったよね。
留学に行っているってだけじゃなくて、「多言語を聞いて話して自然習得をしよう」という活動を小さなころからやってきたから、みんなこんなにスラスラ言えるんだよね。
みんなにとってのヒッポって何だと感じてる?
探求心の塊。
もっと知りたい、もっと伝えたい、話したい、その源にヒッポがあるって感じかな。学ぶのではなくて、自分で言葉を見つけたり、意味をわかろうとしたりという楽しさはやめられないなぁ。
小さなころからそばにあって当たり前、留学とか交流が身近にあって、いろいろな交流や留学に行くたび、話すたびに、世界のいろんな国が近くなっていく、そんなもの。
生まれた時から日常に溶け込んでいるもので、ホームステイとか交流を通じて、外国の文化や人々に対する遠ざける偏見みたいなのがなくなっていく、そんな人間に育ててくれる存在として、ヒッポがあるんじゃないかなって思う。
なぜ留学に行こうと思ったのか?
そもそも、留学の先輩のみんな、どうして留学に行こうと思ったのかな、と思って。聞いてみたい。
6年前にタイに1年間行ってきた。なぜタイだったかというと、小学生のときに、当時高校生のタイの留学生が日本に来ていて、その人にタイのことをいろいろ聞いて、もっと知りたい、そのひとに会いに行きたいと思って、タイに行くことに決めた。
私は3年前にロシアに。留学の1年間を通してどうやって言葉が話せるようになるんだろう?というワクワクが止まらなくて、1年間自分を見てみたい、って。
ヒッポで日常的に聞いている多言語のCDの中で、ある日、急にロシア語が近くなった気がして、この神秘的なロシア語が自分の中でどう変化していくのか見てみたい!って思ったの。
高校生になったら留学に行くんだ、というのは、ヒッポで育つ環境の中でなんとなく持っていた。
昔から神話が好きで、フィンランドの神話(カレワラ)に日本神話に似たエピソードがあって、おもしろいなぁ、と興味と関連づいたので、フィンランドにした。
僕は今年からアメリカに行く予定なんだけど、文化が合理的だなぁと思って。音楽も好きだし、アメリカの企業とか、人々の思考とかにも興味があって。
留学準備、どんなことをしてる?
今、準備しているのは、CDを聴いたり、準備マンスリーレポートを書いたり、LINEでメタ活(多言語CDの音を聞きながら、一緒に声に出してみること)をすること。
先輩のみんなに、準備で、これやっててよかった、やっとけばよかった、と思うことがあったら教えてほしい。
タイって留学で考えたらマイナーな国だったから、タイ語はみんなも知らない、自分も知らない状態。ヒッポのストーリーCDでみんなで聴いてるときに日本語っぽく聞こえた音をメモ書きしておいた。持って行ったとき、はじめは見る時間とかなかったけど、半年たったくらいに見てみたら、半年間で自分のタイ語がいかに伸びたか、日本で聴いていたときとの違いが分かって楽しかった。
好きな音楽を聴くような感覚でロシア語を習得出来たのがよかった。ロシアで言いたいこと、これ話したいとおもうことは、ほぼすべてヒッポのCDに詰まってた。だから、これが言いたいって思ったら、ヒッポのCDのフレーズをそのまま使ってた。それが初めは赤ちゃんの喃語みたいな、フニャフニャした言葉だったのが、それがどんどん大波から、ロシア語っぽいフレーズで言えるようになって、その成長とかもホストファミリーや友達に見てもらえたこと。
やりたいこととか、想いをもっと整理していろんなところで話していけばよかったな。向こうに行って心が折れた時に、行く前の想いを確かめられるようにしていけばよかったかな。
でも、いろいろ話す機会をもらってた部分、ある程度の準備はできていたのかな、という気がする。
(ヒッポで準備していてる中で)良かったのは、海外への偏見や思い込みがヒッポの中にはないこと。学校などでは、偏見や遠ざけることを感じる部分があるから。ヒッポの人たちは違うなぁと思った。
行けるかどうかは今の状況(新型コロナの影響)で分からないけど、そういう言葉以外の部分も発見できたらと思う。
もっと準備しておけばよかったこと、準備できてよかったこと
これもっとやっていけばよかった!とかってある?
タイはすごく親日の国だから、すごく日本のことを知りたがる。歴史とか、剣道、柔道とか。もっとこれらを説明できるぐらい知っておけば良かった。
あっちでK-POPのことをいっぱい聞かれた。出発前に友達からK-POPを聴いてみるか勧められたけど「興味ない」って。あのときにもっと知っておけばよかった。
世界史とか、なんにでももっと興味を持って、知ってから行けば良かったなぁ。
ヒッポと多言語の魅力
ヒッポでは、話したい、共有したいという気持ちを育んだ気がする。こういうところを知ってもらいたい、とか、そういう姿勢をヒッポで学んだ気がする。
ヒッポって凄くいいところだなって思う。
ヒッポは「話す場」があるというのが凄く大きくて、常に「自分から発信する」っていうのを凄く無意識に鍛えられているような気がする。
確かに、アメリカに行ったのに、スペインとか英語以外の言語を話す人と会ったり、例えば韓国の人と会ったときに、「行こう!」を「カジャ!」って言ったりとか、そういうことをやって良かった、っていう先輩の話を聞いて、自分が行ったときにもできたらと思う。
ヒッポには21か国語もあるから、自分が行く国だけじゃなくて、いつも多言語が付録のように、いや、金魚のフン(笑)みたいに付きまとうよね。
タイにいた時に、中国人の先生にこちらから中国語で話しかけて、仲良くなれた。別にタイに行くから中国語を聴いていたわけではなく、日頃からヒッポのCDを聴いていて、中国人の先生に会うことで引き出された。何気なく溜まっていた、ってのが分かって良かった。
留学に行く準備、というのが特別じゃなくて、普段からCDを聴いているから、毎日の延長線上の中に留学っていう通過点がある、そんな感じがする。
ヒッポの強みは、何語でも聞く環境があることだと思う。
フィンランド語は未知の言葉だったし、ヒッポのCDにはない言葉だったんだけど、凄く懐かしい感じがしていて、どこかで絶対聞いたことがあった気がしていた。
フィンランド人からフィンランド語を一番上手に発音できるのは日本人だって言われたり、学問上はトルコ語に近いと言われたし、帰ってきて喋っていたらロシア語に似ていると言われこともある。
(どの言語も)ヒッポにいたら絶対に聞いたことがある言葉だったから、新しい言語に出会うときにも糧になるなぁ、ヒッポで良かったなぁ。
人間に一番ぴったりな言葉の習得方法をヒッポで知っていて良かったと思う。
あかちゃんが日本語を開拓していく感じで、ロシア語をキャッチして、想像して、使ってみて、ということを繰り返した。神秘的なロシア語をまるごととらえて、どんどん切れ込んでいって、という、一番楽で、楽しいやり方で習得できたのが、すごく良かった。
言葉は「人」とともに
準備の段階から、ひととたくさん出会ってきたことが、ヒッポならでは。タイに決めたきっかけもヒッポの活動の中での出会いだし、準備の中で、タイに行くことについて話すこと、音をためていくことも、人と会うことでやってきたし。
いざタイに行ってからも、拙いタイ語でも、その時での自分の100%で発信していくことをヒッポで知らず知らずの間に養っていたからこそ、できたのかなと。
相手がいるから言葉が成長する。自分ひとりでは、絶対に成長しない、人とやったほうが言葉が成長する。
ロシアでひいおばあちゃんの話が最初は全然分からなかったけど、毎週会うたびに、なんとか分かるんじゃないかと思うようになった。ひいおばあちゃん特有の、歯がほとんどないからスースー抜けるようなロシア語の波やおばあちゃんの雰囲気、おばあちゃん世代のなまった感じ、この3つが自分にすごく入ってきた。「ひいおばあちゃんっぽい言葉」という括りとして言葉が入ってきた。
「ひいおばあちゃん語」っていうのかな、その人特有の言葉ってあるよね。
「ネノン」っていうタイ語を留学のときにポジティブな響きなんだろうな、という程度で細かい意味を確かめずにいたんだけど、3年前に2週間だけタイにいったときに確かめてみたら、「もちろん」って意味だった。思えば留学のときには、ずっと、ホストの言う「ネノン」の響きの波をそのまま取り込んで理解していたんだな、と思った。
ホストマザーはほんとによくしゃべる人で、自分的には関西のおばちゃんみたいな人で、おじいさんは自分のおじいさんに似ている。いろんな人に出会うから、いろんな人に親しみやすい、いろんな人の言葉を感じる、フィーリングみたいなのが育てられるのかな。
ロシアにいってるときに、10歳のホストのダーシャと同じ部屋で、ロシア語のヒッポのCDを流し続けてたの。ホストも同じCDをきいていたおかげで、ロシア語のフレーズをそのまま使ってみたら、大波の、空耳くらいのロシア語でも「あ、あのフレーズね」とすぐ分かってくれて、通じた。同じCDを聴きながら、言葉をゲットして成長していくのをダーシャにも理解してもらいながらできた!CDがあって良かったなぁ。
言葉を喋ることって、自転車こいだり、逆上がりしたり(逆上がりできないけど。笑)するのと一緒で、体が覚えているというか、急に喋らなくなっても、聞かなくなっても音が抜けていくわけではないし、溜めていけるものって感じられるのがヒッポのいいところだな。
留学に限らず、小学校、中学校で行ってきた交流も一緒で、留学に行く前だけが特別じゃない、普段からが大事だなって。
ヒッポの留学では、ずっと子供のころから準備って続いてるな、って特に思う。CDを聴くところから、すでに留学っていうか。
ヒッポでは、地域、年齢関係なく、お互いが応援しあってるよね。
広島、福岡と離れていて、いつも会うわけではないけど、こうやって集まって、お互いの話が深められる、っていうのもヒッポの適応能力の高さ、そんな感じがするよね。時間があっという間。
名残惜しいですが、そろそろおしまい!
次回は違うメンバーで5月3日にまたお送りします。