【体験談】私に起こった変化

 2017年 10 月、私は HIPPO に出会いました。
きっかけは奥さんのマオ。図書館に置かれていたチラシの『コミュニケーションスキルが身につく』の言葉に惹かれ、ワークショップに参加したことが始まりでした。文章ではなく「聞いたまま話す」という HIPPO のやり方に共感し、入会を決めました。決めたと言いましたが、この時に入会したのはマオと子供たちだけです。私は仕事と会費を言い訳にして入会しませんでした。
そんな私がなぜ体験談を書いているのか?
私に起こった変化をこれからお話します。

1.子供の成長に焦る自分


 家族が HIPPO に入会して約 1 年たったある日、私は久しぶりにファミリーに参加しました。SADA (サダ/世界の音楽に合わせてゲームやダンスをする活動)を踊って自己紹介に入った時です。いつの間にか多言語で自己紹介をする我が子の姿を目の当たりにしました。その時、ちょっとした感動と同時に一人だけ取り残されている自分を感じました。
「このままではいかん!」と思ったこの瞬間が、私の入会するきっかけとなりました。

2.生メタの楽しみを知る自分

 最初のころの私の HIPPO の楽しみ方と言えば、全力での SADA と多言語での自己紹介でした。そんな私に新しい刺激が入ってきました。福岡合宿での酔っ払い生メタ(ナマメタ)です。「生メタってなんや?」くらいの知識しかない私の目の前で、楽しそうに聞いたままを話す・・・言葉をうたっているメンバーばかりでした。驚いたと同時に「自分も生メタ出来るようになりたい」と考えるようになりました。


・生メタ=多言語の音源を聴きながら口に出すのではなく、自分が聞いて覚えているままに口に出すこと。また、音源の有無に関わらず、聞こえたまま口に出す事を「歌う」または「メタ活」と呼んでいる。

3.生メタで世界一周をする自分

 生メタはおろかメタ活さえままならない私が、何から試そうかと足踏みしていた時に出会ったのが、愛媛県松山市で行われたヒッポ合宿での、『馬のシーンで世界を一周しよう』の企画です。この発想に衝撃を受け、「これだ!」と思い、ひとつのシーンをうたうようになりました。最初はロシア語だけを永遠とリピートして聞き込みました。ジョギング中や通勤中にずっと独り言を言いながら・・・周りの目を気にしながら(笑)。ロシア語が言えるようになったら次はスペイン語を同じように聞き込み、合宿時には 2ヵ国語でうたえる様になりました。それからシャッフルで同じシーンを聞いていた結果、数か月後には 19 ヵ国語でうたい、念願の世界一周を果たす事ができました。この達成感が今も自分の中で忘れられず、新たなシーンを歌う事での世界一周を目標にメタ活を繰り返す原動力となっています。

 この繰り返しが自分にどんな変化をもたらすのか?それも今の私の楽しみの一つです。

・馬のシーン:ヒッポ制作の多言語マテリアルの中の1シーン。馬のシーンが収録されているストーリー「ヒッポ海をわたる」は19か国語に及ぶ。多言語マテリアルの詳細はこちら

「馬に乗る」を歌うBさん

4.多世代との交流で視野が広がる自分

 HIPPO では沢山の人の体験談を聞くことが出来ます。自己主張が通りにくい環境にも負けず自分の考えを相手に合わせて頑張った青年。ヒッポの多言語マテリアルと活動で本当にしゃべれるようになった女性。そんな幅広い年代の方から聞く体験談は非常に興味深く、その多くが自分の経験した事のないものばかりで、私にトライする力をくれました。以前の私ではできなかったワークショップへの参加やホームステイの受け入れの経験、生メタでの達成感も得る事も出来ました。
 現在、マオがフェロウ(地域のお世話役)として新しいファミリー(活動場所)を立ち上げ、宮崎での認知度を上げるべく悪戦苦闘しています。微力ながら私も、自分の経験を踏まえて HIPPO の良さを伝えていけたらと考えています。

(Bさん/宮崎県)