留学帰国生に聞く、北欧をもっと知りたい!Q&A

北欧へ高校留学をした、ヒッポファミリークラブメンバーの2人。
こゆきちゃん(高校2年生・フィンランドへ高校留学)、れいなちゃん(大学1年生・スウェーデンへ高校留学)の対談がオンラインで行われました。
フィンランド語、スウェーデン語でのトークから始まり、彼女たちの留学を決めたきっかけ、言語、そして、学校教育について、感じたことなど様々な話が飛び交いました。

興味深い内容が満載でしたが、内容の一部をピックアップしてご紹介します。


なぜ、フィンランド、スウェーデンを選んだのか?

こゆき
こゆき

興味を持ったきっかけは、国の擬人化漫画から。神話にも興味があって、日本の伝説とフィンランドの神話に似たエピソード(カレワラ)があるから、そこで興味を持った。

れいな
れいな

小学校の時にスウェーデンの留学生と会っていたり、ヒッポにもスウェーデン語があったりして、身近な言葉だなと思っていたから。福祉とかもテレビで特集があったり、関心があった。

フィンランド語、スウェーデン語についての印象は?

こゆき
こゆき

日本人がフィンランド語の発音が一番上手らしい。
Thみたいな微妙な発音もなく、微妙な発音の音と言えば、
оやaの上に点々がつく文字の発音くらい。
音のかわいらしさがすごく好き。
一番好きな言葉はアウリンコ(晴れ)
なんか響きがかわいいよね。

フィンランドでの様子(高校留学)
旅行先のラップランドでトナカイに餌やり
こゆき
こゆき

はじめは全然わからなくて、「とんでもねぇところに来ちまったな」なんて思ってたけど、ホストマザーのお母さんは私が聞いている聞いていないに関係なくずっと話してくるひと!(笑)聞こうとしなくてもいつもフィンランド語が耳に入ってくる環境だった。
そして、自分から話さないと、永久に自分の話をしてくるひとだったから、自分から話す必要もあった、っていう(笑)

れいな
れいな

スウェーデン語はドイツ語によく似ている、って言われるけど、そのほかに私は韓国語に似ているな、と思っていて、韓国語で話しそうになったことが結構ある。韓国語で疑問形で「~ッソ?」って言うよね。スウェーデン語でも「ヤッソ」とかあって、スウェーデン語のはずなのに、韓国語みたいで、どっちだったっけ?って思うこともあった。
あと、フィンランド以外の北欧の国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)は言葉がすごく似ていると思う。「ありがとう」が綴りは違うけど、3か国とも「タック」と発音するのは一緒。頑張ったら、デンマーク、ノルウェーならやりとりができそう。
実際、ノルウェーにスキー旅行に行ったとき、友達のスウェーデン人とノルウェー人は母国語同士でなんとなく意思疎通ができていた。

スウェーデンでホストファミリーと(高校留学)
ホストファミリーとの対面(スウェーデン)
れいな
れいな

最初に覚えた言葉は「なんて言ったの?」
これを聞き返しながら、新しいフレーズを人から覚えていった。文字を聞くときも「どうやって書くの?」この繰り返し。
ラスト3か月はスウェーデン語で話すようになっていた。

スウェーデンでのフィーカの様子(高校留学)
おじいちゃんおばあちゃんを囲んでのfika
スウェーデンの様子(高校留学)
部屋からの風景。少し降っただけでもこんなに積もる!

学校について、日本との違いは?

れいな
れいな

日本は校則集を入学時に配られたりガチガチだけど、スウェーデンはびっくりするほど自由。禁止事項はない。
髪の毛も赤、青など、奇抜な色もOK。
授業態度にも特に文句言われない。
先生の横の電源でスマホを充電したって怒られない(笑)
問題を解く時間にイヤホンをつけたままでも何も注意されない。
時間割も不規則で、前日に更新されることもあるし、休講も急に決まる。すべてオンラインで確認。

こゆき
こゆき

ITが進んでいて、オンラインで確認、というのはフィンランドも一緒だった。3回までは欠席しても、無断欠席にならない。自分のやったこと重視で成績がつけられるので、授業態度や出欠が成績に反映されることはない。
調べ学習重視で、自分でテーマを決めて、それについて調べたものを提出する、レポートする、という課題が多かった。

学校でクラブ活動はあった?

こゆき
こゆき

学校のクラブはウインタースポーツ中心。
自分は運動できないから、劇団に入った。16~21歳、色々な学校から集まったひとたちが音楽学校のホールで活動をしていた。

フィンランドの友人と(高校留学)
劇団にてパンフレット用に撮影
れいな
れいな

学校にはラグビーチームがあるくらいで、みんなそれぞれ、地元のスポーツクラブや政治活動、環境活動の集まりを自分で選んで行っている感じ。学校と関係ないクラブ。
若者の活動促進クラブみたいな団体があって、そこの施設で、学生たちが講師にもなって、教えたりしている。学生には講師代もその団体から支払われるし、利用費も団体が払ってくれるので、利用者は費用がいらない。

日本と北欧の国で、教育の考え方の違いを感じた?

れいな
れいな

それはすごく感じた。
日本では、「とりあえず大学」という風潮が強い。
スウェーデンでは高校卒業後の進路の選択肢が多くて、そのまま大学にいく人も勿論いるけど、一人旅に出たり、働いてみる人もたくさんいる。
日本の高校で勉強する内容(特に理系科目)はスウェーデンより発展的だと感じるので、日本の方が専門的な興味は持ちやすいと思った。
留学するなら、高校で行けるなら高校でいったほうがいい。進路を選択する前に留学して、色々な選択肢を見られる環境があればいいと思う。
スウェーデンではすごく広い中から学べる感じを受けた。

こゆき
こゆき

自主性を重んじる、という感じはある。
ホストマザーも私が自分から話さなきゃいけないような状況に追い詰めてくれた(笑)自分がやらなきゃ何も変わらない、ということは学校の環境も同じかなと。
自由だけど、それが逆に怖い、というか。
日本の教育は「●●したら□□できるよ」的な教育で、それを受けてきたからこそ、向こうに行ってみたときに、自分が何もできないなぁ、と思う部分も大きかった。


いかがでしたか?
特に教育の点では、日本との違いが印象的で、参加者の皆さんも考えさせられる点が多かったようです。

今回の企画は「北欧のことをもっと知りたい!」という思いからヒッポファミリークラブ松江(島根県)が開催しました。
ここには掲載しきれなかった話もたくさんあります!
今後も、北欧に関する対談やイベントを企画していく予定ですので、興味のある方は是非お問い合わせ・ご参加ください。