【体験談】私のヒンディー語との出会い

私には、ヒンディー語がどんどん身近に感じていった体験がいくつかあります。その体験を通じて感じたことを今日はお伝えしたいと思います。

ヒンディー語と同じ?!意外な日本語

ヒッポファミリークラブはホームステイに出かけたり受け入れたりのプログラムがあります。
もうだいぶ前のお話になるんですが、フィジー共和国から男性がホームステイに来ることになりました。

ゲストの彼がやってきてから何して過ごそうかと考えていたら、たまたま私の好きなバラのお祭りが最終日だという情報を見つけ、すぐそのお祭りに行くことに決めました。

バラ園につくと何千本ものバラがいろんな色で咲いていて感動の嵐!!私は大満足でした。

着くや否や写真屋さんが待ち構えていて「記念写真とりませんか?」と声かけてきました。
最初「撮るるだけでいいですよ、買わなくても」と言われたので、買わなくていいなら撮ることに。カメラマンが「”バラまつり”と言ってください」と指示しながら撮影スポットで2枚ほど撮ってもらいました。

その後、2人でバラを眺め歩いていたら、ゲストが独り言を言っているので「何言っているの?」と聞いたら「バラまつり」というのです。
「えっ2回しか言ってないのにもう覚えたの?」って英語で聞いたら「”バラまつり”ってヒンディー語で大きな魚っていう意味があるからすぐ覚えた」と教えてくれました。
「えっ面白い!!!!!」私もすぐ覚えました。

そしてその出来事をワークショップヒッポのメンバーに話してみたらメンバーが「その”バラ”という音は、多言語の音源のヒンディー語の中にある音に似てるね。音源では”バラバラへー”っていう面白い音だよ」と教えてくれました。聞いてみると他にもツンツン、ナヒナヒ、ハマリジャパンなどなど面白い音が聞こえてきて、遠かったヒンディー語が一気に近い言葉に感じられるようになりました。

お馴染みの童話で「わかった!」体験

次にヒンディー語が身近に感じたきっかけは「大きなカブ」!!

ヒッポは全国に700か所くらい活動場所(=ファミリー)があります。メンバーになるとどこに何回でも参加することができるのですが、メンバーに沖縄出身の人がいて、しょっちゅう沖縄に里帰りしては沖縄のファミリーに参加している人がいます。何回も参加しているうち、沖縄で流行っている「大きなカブ」のお話をヒンディー語で言えるようになったと福岡のファミリーで披露してくれました。

大きなカブはロシア民話でおじいさんおばあさんをはじめ、孫、動物などたくさんのかわいい登場人物が繰り返し出てきてわかりやすく面白い話です。
だから私達もそのお話をヒンディー語で何回も聞いているうちにすぐ覚え話せるようになりました。その中にエ・ド・リ・チャという調子のよい音がありみんなでカブを引っ張るとき何回も言うのです。他の言語だと例えば韓国語だと「よんちゃ、よんちゃ」日本語だと「よいしょ、よいしょ」という掛け声だけど、ヒンディー語では掛け声ではなく「1・2・3・4」という数字で入っていることに気づきました。なぜわかったかというと、いつも聞いている音源の中の数字が出てくる場面に同じ音があったからです。
それが分かった時はみんなで大騒ぎ大喜び!なんとも嬉しい瞬間でした。

誰に教えてもらうわけでもなく自分達で見つけられるというのが私達ヒッポの面白さの醍醐味です。

ヒンディー語が、出会いとともに「大好きな人の言葉」に変わっていく

最近主人の友達で、仲良くなった旅好きな青年がわが家に遊びにきました。
彼はインド出身で、ウクライナの大学を卒業したそう。

彼が寝るとき「おやすみなさい」と片言の日本語で挨拶したので、私もヒンディー語で言いたくなって「ヒンディー語で何というの?」と聞いたら「シュブラットリー」って答えてくれたのです。 
それを聞いてびっくり!

ヒッポのメンバーと夜のファミリーの後いつも別れるときいろんな言葉で「おやすみなさい」を言って別れるのですが、その中の一つに「シュブラットリー」がありました。その時は何語とも意識せずに言っていたので、やっと言葉と人が結びついた瞬間でした。

「私はインド出身です。」と彼が日本語で自己紹介。私はヒンディー語で「メラナム エッチャンへ オルメ ジャパン セフン(私はえっちゃんです。日本出身です)」と言いました。すると、彼が「パーフェクト」と褒めてくれ、またぐっと私のヒンディー語が成長した気がしました。

私の中にヒンディー語の音があるからすぐ真似ができる。
いろんな人を介しながら少しずつ私のヒンディー語が累積されていく感じがする。日本語の裏に無味乾燥な言葉を覚えていくのとは違う、私の多言語にはいろんな人との忘れられない思い出や風景、音、匂い、味がくっついている。そうして五感と共に覚えた言葉は忘れられません。

あまり使うこともないヒンディー語だけど少しずつ増えていて、ちょっと知っているだけで豊かな時間が持てる。
彼はこれから医者になりオーストラリアに住むと話してくれました。
別れ際には今度はインドかオーストラリアでまた会おうと約束しました。ダンニャバー!!      

 (E・Yさん/福岡県)