【体験談】聴き方、受け止め方の変化

 入会してから8か月間(2020年4月頃まで)、我が家の多言語音源の聞き方は、リビングで1台のスピーカーを流すことと、2階の1部屋で1台のスピーカーを流すという状態でした。みんながよく居るリビングでは、テレビとスピーカーの音が流れていましたが、どちらかの音が聞きたい時はスピーカーを消す、もしくはテレビを消すを交互に繰り返していました。

 コロナの影響でZOOMでのファミリー(地域の集まり)が始まり、そこで『カバ人のつぶやき』(会報誌)の輪読をしたことがきっかけで、1つの部屋で3台以上のスピーカーを同時に流すこと(C3P)から、一箇所に複数台のスピーカーを置いた箇所を何箇所か作って流す(S多重P)聴き方を知りました。それまで我が家は、2部屋で各1台ずつのスピーカーを置いて音を流すのみで、1ヶ所に同時に複数台のスピーカーを置いて音を流すことはしていませんでした。

 早速、各部屋に置いてあるスピーカーをリビングに集めて、同時にスピーカーを3台とパソコンからも音を出して4方向から音を流してみました。そうすると「音の波に漂う」ような感覚が私にも生まれました。同時に不思議な心地良さと解放感に満ちた感じになりました。リビングで「S多重P」を始めてからは、我が家のリビングでもヒッポの音源が、ずぅーと流れるようになりました。

 そんな時、いろんな方向から音を聞くことと、多言語で言語を習得してゆくことに重なりがあるように感じました。多方向から多言語音源を聞いていると、自分の内側で起こる事やその広がりを受け留めたいと言う気持ちが現れてきて、それを外に出してみたいという気持ちが湧いてきました。

 中・高・大学生の間、英語と日本語を勉強していた(25年ほど前の)自分は、英語のヒアリングをしては聞き取れない音があることに対して自分を責めたり、もっと単語を覚えなくてはと無理に自分を奮い起こして、息切れしたり挫折したりしていました。 

ヒッポの多言語音源を聞いていると、沢山の知らない音が出てきますが、聞き取れない音があることは当り前で、それより聞き取れている音があると言うことに対する喜びが生まれてきます。

また、多言語を聞いて起こった自分の変化をファミリーで話すことも出来て、その話を聞いてもらえる環境があります。それらをしているだけで、これまでには感じたことのない言語習得活動に繋がっていくように、感じています。そのような場に出会えた事が、本当に嬉しいです。

Tさん家族

(Tさん・2児の母/松山市)